ちはやふる 上の句

まず、広瀬すずという女優について、パーソナリティ的にはよく思っていない。やっぱりあの手の裏方軽視の発言をテレビでしちゃうというのは、愛されるキャラとはいえないし、それを隠さ(せ)ないあたり頭というか要領もあまりよくない。そして、顔はとても可愛いと思うけど、好みというわけではなく、つまり、目玉であろう主演女優は観ることにした理由には一切関係ない。

ただ、マンガはいいお話だと思うし、宣伝から見える再現度みたいなものにも期待がもてる。そして、なにより評判がとてもいい。ということで観てきました。

結論からいうとかなり最高に近いです。まず原作から離れて、つまり知らなくても楽しめるものになっているかというと、知っているおれには完全な判断は難しいのだけど、できていると思う。2時間で起承転結にまとめられているし、画もきれい。キャラクターもよく動いていて、ジュブナイルとして一級。

次に原作再現度という意味で、いくつかのエピソードの勘所をつかんで、それを上手いこと一つのシークエンスにまとめ上げているから、あの話は省いちゃダメでしょ、みたいなのがあまりない。というかおれにはないのだけど、読み直したらそれなりに省いてはいるはず。でも、気にならないならいい。

こういう企画で、ともすると陥りがちなのは、よくできてるんだけどフックがない、という罠。そこは二つのポイントで回避できていると思う。

まず、第一に肉まん君。ここだけ原作と変えている。実は机君も違うのだけど、物語上の機能は大きく変わらないのに対し、肉まん君は殆ど別キャラ。デブも押さないし、軽いし、なにより強いキャラとして描かれている。そしてこれを演じる矢本雄馬がいい。ときどきその軽さでもって場(というか視聴者)をざわつかせる。存在がいい意味で浮いているのだ。それは、他のよくできた部分によって、長引くことなくさーっと消えるのだけど、確かにいまちょっと心が動いたな、という印象が残る。

もう一つが、これは原作読んでないとまったくダメなのだけど、その肉まん、机以外の異常な再現度。須藤もおおって思ったけど、ヒョロはもうずるいだろあんなん。ヒョロじゃん。そんな三次元いるのかよ。できれば、事前に確認しないで観ることをオススメ。出てきた瞬間で笑えるから。下の句の予告でも、松岡茉優がもう間違いないであろう事を見せているのでここは引き続き楽しみ。

これは、いい原作と、話題のスターを丁寧な脚本演出で損なうことなくまとめあげ、その中でちょっとくすぐりを入れることで、再現芸術だけに終わらないという、現時点でこれ以上は考えられない理想型だと思います。

『描く!』 マンガ展

行ったの随分前で、ものすごく今更なんだけど。

大まかに分けると、ふたつゾーンがあります。一つは戦後パイオニアの、もう一つはそれ以降の方の作品となっており、それ以降の方は、なんと、撮影可。正直、一つ目のゾーンは意義はあるのだけど、前菜という感じで、点数も少ない。手塚、赤塚といったパイオニアたちの初期活動の紹介で、幼少期のノート落書きなど、おもしろくもあるけれど、ここはさっと流します。

さいとう・たかを

ゴルゴ13がもちろんメインにはなるけれど、無用ノ介なども少数ながら。ここで一番印象深いのは、マンガというより、デザイナーとしてのセンス。服の部分を全てベタで塗りつぶし、ポケットなどの要素を一切描かなかったり、それを白背景の左隅にだけ描いて余白を大きくとることでかえって際立たせるなど、扉絵のセンスが抜群。

竹宮恵子

花の24年組代表。もちろん想像されるような綺麗な絵こそ見どころだけど、興味深いのは、少女漫画っていうフォームが出来上がる瞬間を切り取れているように思えるところ。まったく同じ話であるここのつの友情が、完全なる手塚フォロワーであるCOM版と、自己を確立しつつある週刊少女コミック版とで並べてあるので是非注目していただきたい。

陸奥A子

正直なところ、ふーん、陸奥A子ねえぐらいに特に思うところもなかったのだけど、実のところ個人的に一番見てよかったと思うのはこれ。本当に美麗で、24年組に隠れてもうひとつ評価不足と感じるのだけど、少女漫画ってものの、少女ってところにフォーカスして、基礎を成した功績はこちらの方が大きいのではないかと思うぐらい。

わたせせいぞうなんかよりずっと上手く、ああいうものを描いて女王になれたのではないかと思うけど、それほど興味がなかったのか、漫画家ですっていうプライドがあったのか。

ここでの田中圭一による、陸奥氏の均一な線っていう分析はとても興味深く、比較対象として山本直樹を挙げているのはああ!と感心した。

諸星大二郎

えぐいの担当。まったく似たもののない、特異点としての諸星大二郎を紹介する手段として、ヒトニグサをそのまんま全部展示してある。この思い切りの良さもこのマンガ展の評価したいところ。宮﨑駿への影響など、ここでも田中圭一の解説は鋭い。

島本和彦

ここでぐっと現代的に。基本このマンガ展は、田中圭一と、おそらく伊藤剛による解説とともに作品を眺めることで気づきを得られるのが一番特徴的なところだと思うのだけど、ここで島本和彦というのはどういうことか。もちろん優れた作家であるけれど、今やそれ以上に観察眼や分析で名を成している人だ。それを更に田中圭一が分析する。ぶっちゃけてしまうと絵の革命性や技巧的に見るべきところは他に比べると少ないのだけど、ただ燃えペンの原稿を見ているだけでいろいろ考えてしまう。

平野耕太

現代の、現役バリバリ最前線の化物。点数も多い原画の数々はもうため息もの。一瞬で読み飛ばされる1枚にこれほどまでの力を注ぐのかと畏怖すら。前に書いた陸奥A子の美麗さには大きなわかりやすい意味があるというか、ストーリーがスローで、その美しさを堪能することが容易なのだけど、ヒラコーさんの場合はもうガンガングイグイ読み進めるタイプだから、このイカレタ描き込みは一見殆ど無駄なのです。でも、もちろんムダなどではなく、それらは潜在意識に怨念のような形で刷り込まれる。

でも、せっかくの機会だからよく見てください。ちょっと夢に見るほどすごいですよ。

あずまきよひこ

ここでそろそろとばかりにデジタル登場。原画とデジタル出力が並ぶので、移行期なんだなということがわかります。

淡い作風の中に、緻密な計算、それに基づく描き直しがたくさんあって、ヒラコーさんほどではないながらに強いこだわりを感じるけれど、これ、連載から直してるのってそれなりに多くの人が知ってることだし、ネット時代だから展示ならではのレアさっていうと、デジタルが増えるこれは、悪いということではもちろんないけれど、残念。

ここでは参考資料にしたようなぬいぐるみ(本物の声の出るジュラルミン!)なども展示されてますのでそれは楽しいですよ。

PEACH-PIT

最初ラインナップを見たときに一番興味がなかったのがここで、実際、今でもあまり変わらないのだけど、最後にこれを見たことで、展示に一本筋が通ったように思う。揶揄したいわけではないのだけど、他の怨念塗り込めたような人々に比べると、大分ライトだし、オタクがオタクのために描いたようなものだなあと感じる。こういう作家は増えていて、確かにそれを説明するにはPEACH-PITは妥当。

ということで締めますが、折にふれて書いたように、素晴らしいのは原画はもちろんのこととして、キュレーションと解説です。いろんなことが色んな角度から解説されていて、その横にそのものがあるのだから目からうろこが落ちまくる。いろいろ美術館行ってるけど、こんなにおもしろい解説はちょっと記憶にないです。

書くのが遅くなって、もう高崎でやるのは期間がなく、どうかとも思ったのだけど、どうも次に川崎でもあるようなので、是非行かれることをオススメしたくまとまり切っていないけれども上げました。

ただ、川崎はおそらく東京圏の人も沢山来られるので、高崎ほど楽しめるかというと少々疑問も。東京圏でも東や北の方など、行ける方は高崎オススメしますよ。とてもいい建物だったし。高崎は今週末まで!

『描く!』 マンガ展 | 高崎市

www.kawasaki-museum.jp

あ、そうそう。カタログにはその解説が全部載っているので、絶対に買っておいた方がいいです。ものすごく良い資料です。まともに出版すべきだと思うんだけど、どうなのかしらね。

友だちのためだけのフリースタイルダンジョン入口

 フリースタイルダンジョンにちょっと興味をもってくれた友だちのために、さくっと観られるよう動画を3本選び、ちょっと解説もつけました。識者からしたらここはもっと深いみたいなことはあるかもしれないけど、そういう目的なのでご容赦を。

挑戦者:CHICO CARLITO

www.youtube.com

まず対漢。一本目のビートはSOUL SCREAMの”緑の森 feat,YOYO-C”でそんなに人気曲でもないから特に使いやすい文脈もない、と思う。

「58」って言ってるのはSHUREのど定番マイクのこと。どうでもいいけどラッパーじゃないおれも宅録用に一本持ってる。そのぐらい定番。だから、三本目でチコが「飛ばしに来てる58 主はこの瞬間 ちゃんと目繋がってる」って言ったところの「主は」は「SHURE」じゃないの?と疑っているけど、どこかで字幕おこしは本人確認するって読んだ気もするので、じゃあダブルミーニングってことで。

二本目。晋平太も言っているようにトラックがNasってUSラッパーの”Nas Is Like”。だから審査でそこに触れるなら「ライク」、まで踏めるのにもったいないかもなーとってところかなーちょっと思った。

R戦についてはクリティカルっていうほどの差はないので、他の多くのバトルみたいに客の歓声なら普通に6:4ぐらいの割れになったのではないかと思うけど、どっちも甲乙つけがたいところにチコが詰まって、そうでなくても漢戦でもそれ詰まってね?ってのがあったので、そこをRにずばっと突っ込まれたので、決めなきゃいけないならおれもそこをとってRにしてると思う。

まったく試合には関係ないけど、この流れでこのライブはないわー。ラップ聴くおれでもちょっと引いている、ってことはお伝えしたく。

挑戦者:焚巻 

www.youtube.com

多分これが一番観られてるやつだけど、時間があればこの一個前から観ることをオススメ。

一本目。このビートの”証言”って言う曲はそこにいるZEEBRAも含めて当時のオールスターでやったような曲で、所謂クラシック中のクラシック。その歌い出しが「証言1」なので、それをそのまんまいうのは特別おもしろくもないけど当然に盛り上がるので先攻ならやらない手はない。ただ、後でも述べるけど、今の日本語ラップの歴史の重要な位置を占める曲なので、そういう文脈からすると当時5歳の焚巻と、既にラップをしていた般若では意味合いが変わるというか、普通にやったら般若有利。般若はこの曲もあって当時イケイケだったZEEBRAYOU THE ROCK★にケンカ売り気味に絡んで名を挙げたって背景もあるし、なんの文脈もない焚巻には少々酷かなと。

二本目。”I REP”は書いてある通りKREVAが入ってる曲で、般若といえばKREVAdisっていうぐらいアホほどdisってきてるのでここはどんな感じなのかしらね。DABO、ANARCHYとは仲いいと思うし。とはいえ、これも”証言”ほどではないけど、近い世代のスターが一緒にやったっていう歴史的な曲ではある。ここで般若が「感謝」ってワード出してくるのはちと微妙っちゃあ微妙。一回ならあえて、なのかとも思うけど、二回目もあるから、多分天然なのでしょう。天然で許されるのが般若はずるい。

三本目。”Street Dreams”。ジブさんのなかでも屈指の人気曲。日本語ラップってものが嘲笑の対象だったような時代から仲間たちとがんばってここまできたぜっていう、歴史総括みたいな歌詞。サビが「俺がNo.1ヒップホップドリーム 不可能を可能にした日本人」なので、般若がこれを締めに使ってる。

さすがにどうでもいいけど、このトラックは、漢が決勝で般若を倒して優勝したB-BOY PARK2002のとき後ろで音出してたSOUL SCREAMのDJセロリがつくったもの。

ってことで、3本とも晋平太、ERONE、390のラッパー3人にしてみると、節目節目でぐっときちゃうような選曲で、嫌が応にも「そのとき般若は」みたいなこと連想しやすく、もうちっと文脈の少ないビートも選ばないと不公平かなーとは思った。そういう意図でなく、初めてのラスボスなんだからキラーチューンで盛り上げようってことだと思うけど。

 挑戦者:DOTAMA

www.youtube.com

 

一本だけ観るならこれがオススメ。

サ上とのDOTAMAの一本目、6:17あたりの「この血が騒ぎ 待つ 世紀末の以降」ってのは、この曲のトラックであるRHYMESTERの”耳ヲ貸スベキ”の宇多丸の歌い出し「血が騒ぎだすこの世紀末 暇なやつらは神の裁き待つ」をサンプリングしていて、トラックはそのときまでわからないということと、それをそのまんま言うのはまだできるとして、パンチライン(オチ)として使えるよう改変しているのが即興と考えると素晴らしいスキル。

あと、同じく一本目の最後の「ダメなラッパーは肉だ」ってのもブッダブランドのNIPPSのちょう有名なパンチライン。体型disから自然に肉の話に流れてそれで締めるのもかなりすごい。

ACEもかなりキレてたので、これにしたけど、やっぱりR-指定との因縁対決は外せないので、時間のあるときに#18もどうぞ。

こんなとこで。

楽天カード入会特典ポイントの注意点

これは、私が2015年の11月に、8000円相当の入会特典ポイントに釣られて楽天カードを作ったけど、結果ポイントがもらえなかった、正確にいうともらったけど使えなかったという話です。

それなりの懸念はあったので、軽く調べはしたけれど、特別問題になってるようでもなかったので、大丈夫だろうと高をくくっていた結果なので、今後同じことが減るよう、残しておきたいと思いました。

前段

まず、頭出しとして、楽天のキャンペーンはわかりにくいというような噂も聞いていたので、申し込みさえすればそれで黙っていてももらえる、とまでは思っていませんでした。なので、それなりにはしっかり記載に目を通したつもりでした。

もうひとつ、私はかつてそれなりの大きさの企業のwebサービスの製作、運用に従事していた経験があります。そこでは文言の甘さ一つでクレームが入り、返金になることも珍しくはありませんでしたので、こういう問題についてのリテラシーもそれなりにはあるつもりでいました。そこは信用問題なので、わかりにくい、誤解を招くというのはもうアウトという世界でした。今から思えば、それ以上に大きい企業がやっているのだから、いうても不誠実なことはしないだろうという性善説によってしまったのがいけませんでした。

少し話はそれるかもしれませんので次のセンテンスまで飛ばしていただいて問題ありませんが、単純に返金と言っても、例えばたった108円を返すというだけのことが、どれだけのことか、イメージしたことがないという方もおられると思いますので、ざっくり書きます。まずクレームの電話を受けます。この段階ではいはいと受け付けていたら塵も積もってしまうので、本当にこちらのミスか、オペレーターがよく話を聴きます(メールかもしれませんが時間がかかるのは同じです)。相手にもよりますが、この時点で30分以上かかることがあり、仮に時給1000円のアルバイトだとしても、事後処理まで含めて1時間、1000円ぐらいのコストが発生します。その後、こちらが完全に悪いとしても、それをオペレーターやそのSVレベルで判断、返金決定とはできませんので、担当社員に上げます。その社員のコストを仮に時給3000円とします。担当社員からユーザーに折り返しをするかもしれませんので、あくまでスムーズに運んだ場合です。それが要返金の判断を下し、上長の決済を取るまでやはりどんなに短くても30分、1500円。もちろん素通りに近かったとしても、その上長の稼働もここでかかります。さて、それで終わりかというと、まだ返金処理があります。システム上で取り消せる段階ならまだよいですが、もう引き落とし処理まで済んでいた場合、ユーザーにその分の返金をするという対応になるのでもう一手間かかります。会計処理ですので、会計担当者の決済も必要になります。途中から計算やめちゃってるけど、最低でも1万円ぐらいは楽にかかるでしょう。あくまでざっくりですので、上長が認めたがらないためにそれを説得するために担当社員が資料作りしたり、オペレーターに粘れと指示するケースもあると考えられ、もっともっとかさむかもしれません。これがたった一人のクレームがあっただけでです。更に、返金をしたとしても、108円のために何十分も要するのはユーザーもです。返してもらってトントンなどではありません。不満を感じることでしょう。なんならブログやツイッターに上げるかもしれず、そのマイナスイメージの金銭換算はいかほどになるでしょうか。

ということで、手続きの煩雑な大きな会社ほど、クレーム防止策にはうるさいはずですが、さて、楽天はどうでしょうか。とりあえず本体は東証一部上場企業です。

申し込み時点

キャプなど取っていませんでしたので、イメージ検索で見つけた近い期間のバナーを載せます。

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この時点ではとりあえずカードを作れば8000ポイントもらえるんだという印象を受けると思います。ページに進んでもその印象は変わりませんが、いきなり8000ポイントがもらえるのではなく、とりあえず2000ポイント。追って6000ポイントといういうような段階があり、6000ポイント獲得のためには発行されたカードの利用実績が必要だということがわかります。

申し込み直後

カードが発行されると、2000ポイントはもらえます。が、前後関係は記憶が曖昧ですが、そのためにキャンペーンのエントリーが必要になります(これはバナーにも書いてありますが、いうてもエントリーボタンを押すだけです)。まずここで疑問なのですが、ポイントが欲しくて申し込んでいる、そういう導線を描いているのだから、それが要らないという人はいるのでしょうか?まあいいです。

申し込み後約1ヵ月

なかなか残りの6000ポイントが貰えません。何かまだ逃したことがあるのかと楽天ページだけでなく、ブログ記事などもチェックしますが、ぱっとは見つかりません。楽天カードの利用実績が必要なことはわかっていましたので、とりあえずひとつ買い物はしてあります。

申し込み後約2ヵ月

まだ貰えません。というか、もう軽く忘れています。あ、そういえばあれどうなったかしらとふと思い出してチェックしてみた結果、まだ、という程度です。

申し込み後約3ヵ月

結論をいうと、この辺りで付与が行われますが、申し込みから時間が経ちすぎてさすがにもうほぼ完全に忘れています。あるブログで楽天の記事が出ていて、たまたまそれを読んで思い出したのです。

それはまあいいです。よくもないのですが、ちゃんともらえたのであれば、嘘やごまかしはなかったんだとなんとか納得もできます。

しかし、付与を知ったページに驚きの事実が記載されています。キャプチャ貼ります。

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付与から約10日後に失効させているのです。3ヵ月待たせて、いつの間にか付与したものをたったの10日で。

前述のとおり、大手ほどクレーム対応のコストは大きく、6000円相当の問題を軽視するとはとても思えません。どこかには記載があったのだと信じたいところです。が、そういう問題があると認識している運用経験者である自分が、見逃すぐらいにはわかりにくいということは言えると思います。知識経験の問題だけでなく、一ユーザーとして、懐疑の心を持ち、関連ブログをチェックするまでしたのですから、それでも見逃すほどの記載を、記載と呼べるのかというと疑問です。

百歩譲って、サイト上の話では見逃した方が悪いとしましょう。そういう使いにくいポイントであるということも、受け入れましょう。しかし私が楽天であれば、クレームを防ぐためにリマインドはします。具体的にはメールになるでしょう。さて、そこで過去メールを探ってみたところ、見つけられたもので関連するのは2/29、失効当日に、このキャンペーンの話というわけでもなく、失効するポイントがあるかもしれないので確認してねメールだけでした。まず、付与されたと認識していない者が、機械的なメールを受け取ったところで、実は付与されていて、それは期間限定しかも短期で、失効日はその日とわかれいうのは難しいのではないでしょうか。

もう百歩譲って、きちんとリマインダメールを何度も送っていたのにもかかわらず、私がそのメールを毎度ゴミ箱に移し、さらにご丁寧にゴミ箱から削除までしたという、自己責任だとしましょう。しかし、実感されている方も少なくないと思いますが、楽天は毎日アホほどメールを送ってきます。認識としてはスパムとあまり変わりません。一つ例に挙げますが、失効日同日に送られてきたメールに「<再送>【楽天リサーチ】アンケートのお願い」という物がありました。何が再送なのか知りませんが、アンケートなど暇で答えたければ答えるというだけのことだから、どうでもいいです。読みません。そんなもんはリマインドするのかというのもあるし、そのほぼスパムで他のメールの重要性を落としているのもアホらしい話です。

まとめ

2015年末の段階の話ではありますが、楽天カードの入会特典ポイントをもらい、利用するためには、まず、申し込み後、忘れずキャンペーンにエントリーする。そのカードで最低1回の買い物をする。全てのポイントが付与されるのには3ヵ月近くかかる上、たったの10日で失効、しかもその通知は期待できないので、念のためポイントが付与されていないかをときどき確認する、といったことが必要になります。逆に言えばこれだけ気をつければ大丈夫なはずですが、3ヵ月憶えておくのはなかなか大変なので、カレンダーの記録やアプリでのリマインダを設定しておいた方がいいでしょう。

私の認識では、という頼りない話にはなりますが、このぐらい大きな会社の大きなキャンペーンであるならば、ど頭に、「約3ヶ月後に、10日ほどの短期で失効しますが6000円相当のポイントを付与します」と大きく明記すべきでだと思います(本来であればテレビCMの段階でも)。「そのためには更にキャンペーンのエントリーが必要ですのでお見逃しのないよう」という文言も加えた方がいいでしょう。そして、付与の際には【重要】を加えた、リマインダメールを何度か送った方がいいでしょう。

というのは、こういうキャンペーンを打つからには、基本的には数千円相当のポイントを付与してでもいつかはペイするという長期的なスパンの話だと思います。なので、しっかりとキャンペーン内容を理解、信用してもらうことはとても重要です。理解していても申し込んだと思いますし、その後わざわざ解約するということはしないでしょう。しかし、今はポイントを使いきった後の解約を心に決めています。個人情報を預けるに値する相手ではないと不信感をいだいたからです。いうても楽天側も稼働はかかっているし、2000ポイントは付与しているのだから丸損なはずですが、それは誰得なのでしょうか?

もし、スタンスとして、でかい餌はまくけど、説明をわかりにくくすることで恩恵を享受するユーザの割合は低くなる、というところまで企画段階で盛り込んでいたとしたら、それは糾弾されるべき悪手だと思います。

さすがにそれはないと信じます。なので、これはバッシングではなく、これから申し込む人はこういうことがあるので、きちんと認識して、きちんとポイントを貰って使いましょう。楽天側はこれだけのネガティブな面があるのだから、告知はきちんとした方がよいのではないでしょうかという意見と捉えてもらえれば幸いです。

ちなみに、問い合わせも行いましたが、ポイント付与日と利用期間が短い旨は新規入会ページにあったとのことです。キャプチャ取っていませんでしたし、取ってあったとしてもいうからにはどこかには書いてあったのでしょうから、ごねるところでもないので、そうですか、で終わります。

ガールズ&パンツァー 4DX劇場版(もともとネタバレ配慮してないけどもう完全にしない)

最高だった。(おそらく)匂い以外の全エフェクトを駆使してのアミューズメント体験。もはやそのための映画だとしか思えない。

プロットは全く評価できないという感想は変わらないのだけど、いびきかいて寝てるやつすらいたあの中盤が休憩時間として機能するという、4DX限定のソリューション。マッドマックス4DXには楽しいけどちょう疲れて気持ち悪くすらなるという問題もあったのだけど、あれはその解消策だったのだ。

ホントお話はどうでもよく、こういうのカッコいいよね、楽しいよねっていう記号の盛り合わせなんだけど、見せ方が上手くていちいちひゃっはーって言いたくなるし、新しい記号も沢山作れていると思う。メカがカッコよく動けばそれだけで5億点という男の子(女性も含む)は逃さない方がいいです。

多分、4DX未体験の方は舐めてると思う。席が動くの?うざいだけじゃね?と。おれはそうだった。でも、そういう人が思っているよりはるかに高性能のマシンで、製作側もものすごく丁寧にチューニングしてる、本当に別な映画の楽しみ方といえるレベル。その現時点での最高(のひとつ)がこれ。

客電着いた瞬間お客さんが一斉にわーっと感想を喋り出すあの熱量、大変素晴らしく、もう観られないのが惜しい。いつまでやってくれるのかわからないし、それだけに土日の券は確保が大変だけど、悩むなら行っておいた方がいいですよ。

今回気になっちゃったこと。前回観たときの感想で、不平等な殲滅戦というのがシナリオ上いい手ではないてなことを書いたけど、チハタンが連れてきたのが多すぎるっていって16台だっけ?待機にさせてるのね。あれなんで?元々不平等上等でルール決められたんだから、こっちが多くなったら逆手に取ればいいだけじゃないかしら。

こんなタイトルで書き始めたけど別に内容に触れなかった。だってないんだもん。

 

roberto.hatenablog.com

 

THE MICETEETH/「COSMOS EP」リリース記念ワンマンライブ at 代官山UNIT 2/29

書くの忘れてていろいろ忘れちゃってるので、行ったという記録以上のものでもなく。

定時ダッシュでも開場15分遅れぐらい。いうても15分程度でもう整理番号関係なくなっている様子。あれーと中入ってみると、友だちが最前に。ちょっと申し訳ないかなーと思って合流しようとしたところ、何の問題もなくそこまで行けた。つまり、ガラガラ。

確かに平日月曜日ってのはその時間に入るのは難しいけれど、それにしたって。結局、6,7割ぐらいは入ったので、悲しい感じにはならなかったけど、解散ライブをここでやったときを考えると、あの人たちどこ行っちゃったんだろうという気持ちにはなる。

ライブは相変わらず良くて、この日は金澤君の真ん前だったのでドラム中心に観ていたのだけどホント気持ちいい。マイスティース以外のスカはもう全くといっていいほど聴かないのでジャンル丸ごとそういうもんだと言われたらそうですかと謝るしかないのだけど、三拍目を基本的にキックで作って、スネアはおかずのところだけにすることでより目立つダカドコツッタッタタタジャーン。

 選曲的にもまあそれなりに新譜やりながらもいつも通りって感じ。曲のクオリティーにそんなばらつきがないので、どんなセットでもそれなりにカッコがつくのがマイスティース。今回で嬉しかったのは”霧の中”と”アイラブユーベイビー”かな。後者はもうとっくにいないイチエくんの曲なので、ありがたみが大きい。

しかし毎度書いてる気がするけど、ここまで才能があって、それを実現するメンバーがそろえられてるっていう奇跡なのに、なんでこんなに人気ないかねえ。

と思ったらJRの北海道新幹線のCM曲を書き下ろしで提供してるんだって。この日もやってくれた。こんなマイナーバンドとそんなメジャー仕事誰が結びつけるんだろう。ありたいけど調子に乗ってもっとがんばってください。


祝!北海道新幹線‼︎サンドCMまとめ

セットリストはおぼえていません。

 

小麦断ち日記(13)

 

なんとなく書くの忘れてて今になってしまったけれど、ピロリ菌の除去は成功しました。ってところでそれを聞くためだけの診察に2時間近い待ちをくらってしまい、次のその結果を報告しなきゃいけない漢方の予約時間に間に合わず、その後予定の調整がなかなかうまくいかないのとおっくうで次の予約を取れないまま1ヵ月以上が経過してしまいました。

相変わらず基本小麦は避けていて、とはいえ出先等でどうしても食べるものに困ったらそういうときまでは我慢しないというスタンスでなんとかやってます。それで劇的に体調がよくなったということもなく、とはいえ以前ほど吐き気に悩まされることも減ったのでまあいいかなあというところ。

多分これとは関係なく問題なのが、最新の健康診断の結果を見たところ、これまでずっとオールAだったのが、胃腸でBの慢性胃炎という診断が出てしまった。長く吐き気の原因がわからなかったのに、そう言われればそれが原因じゃんと思わないこともなく、問題の切り分けが非常に難しくなった。更に、年齢も大きいと思うけど、物を食べるのが大変につらくなってきていて、特に昼は食後しばらく消化の苦しみで仕事がままならないほど。そういうときに小麦を避けてると、うどんと蕎麦(なかなか十割はない)がダメなのは非常に厳しいですね。

体調が悪くてグルテンフリーに興味を持ってここ読んでくれてた人には申し訳ないけど、こんなところでひとまず区切りとします。まあ、効果があまりない(人もいる)というのも一つの有意な結果なので、参考のひとつにでもなれば幸いです。

聖飢魔II/地獄の再審請求 at 日本武道館 2/19 

正直なところ、その前までの全席死刑ツアーのセットリストがあんまり(曲数が少ないのにとにかくキラーチューンがない。エルドラドすらない)だったので、相当に悩んでいたのだけど、まあ、行ったら行ったで楽しませてくれるだろうし、いうても武道館なんだからお祭りセットにしてくれるだろうという期待もあって行ってみた。

行ってみたいうても簡単な話ではなくて、先行も一般もとにかく取れない。取れる気配がない。敗れる端からヤフオクに高額出品され、もうこれはダメだなと思っていたのだけど、直前になってこの金曜日がメチャクチャダブついて、結局2階席とはいえ半値以下で落とせた。終わってから見たら落札されずに流れたのも多数。主催はこのクソ高いチケット(10k)が完売して、転売屋が損しただけなのだろうけど、なんだったんだ。

さて、果たして本編はというと、見事にお祭りセット。行ってよかった。”The End Of The Century”で始まった瞬間これはキタと感じ、蝋人形や林檎の小芝居もちゃんとやってくれ、”ELDORADO”で締める完璧な構成。

なんだけど、正直やっぱり演出の時間が長すぎると感じてしまうのは否めない。3時間やって15曲ってさすがにちょっとねえ。

演奏はもちろんだけど、やっぱり閣下の歌が超絶。人間ここまで歌上手くなれるものかねってレベル。これであのしゃべりなんだから、不世出のスーパーエンターテイナーですよ。

演奏はもちろんと書いたけど、実は、聖飢魔Ⅱで唯一惜しいと思っているのが参謀で、ちゃんと上手な人なんだけど、あまりに閣下がスーパーなのでそれに見合うほどかっていうとちょっとだけ疑問。ここが橘高様とかSyuみたいなスーパーだったらそれはもう完全無欠なんだけど、まあ、それは無い物ねだりでしょう。参謀のパフォーマンスや作曲能力なしにはこの聖飢魔Ⅱはないわけだし。

ライブ本編には関係ないけどちょっと気になったこと。30年やってこられたのはブレてないからだと閣下はおっしゃいましたが、”戦う日本人”とか”有害ロック”とかブレッブレだったと思いますよ。曲としてあんまりカッコいいから許容されるというか請われすらするけど、”MASQUERADE”の歌詞だって「それ悪魔?」って思ってました(ちなみにそれも参謀の惜しいところで、作詞は任せない方が良かったと思う)。で、なんか二の足踏んでライブいかないうちに解散しちゃった感じでしたよ。

さて、35周年はありますかね。なんかふれちゃいけないのかってぐらい話にあがらないけど、長官がいなかったのはやっぱりちょっと残念。メイデンよろしくトリプルギターで全部やって欲しい。

  1. 聖飢魔IIミサ曲II番 創世紀
  2. THE END OF THE CENTURY
  3. DEMON'S NIGHT
  4. 悪魔の讃美歌
  5. JACK THE RIPPER
  6. 蝋人形の館
  7. 怪奇植物
  8. FIRE AFTER FIRE
  9. GO AHEAD!
    休憩
  10. アダムの林檎
  11. 秘密の花園
  12. WINNER!
  13. BAD AGAIN ~美しき反逆~
  14. BRAND NEW SONG
  15. EL DORADO

13月のゆうれい/高野雀

縁あって同人誌から読んでいる作家さん。だもんで感想を書くのもちょっとむずかしいところがあるのだけど。

これよりもその前の低反発リビドーに顕著なのだけど、この方の一番読んでて刺さるところは、日常のどういうところを描写するか、またはしないかの線引き。それとその深度。オブラートに包まず具体的にいうと生理的な話。セックスだけでなく、オナニーやら生理用品やらを、そのものを登場させることなく、必要以上に生々しくしないようにしながらも確かにその世界に存在させ、そして、我が家では夫婦共に読むのだけど、その両方がんなこたあないとならないだけのリアリティがあるのがすごい。あとがきからも人の話を聴くのがお好きなように感じられるので、そういう資質が活かされているのだと思う。

さて、今作だけど、正直なところまだタイトルの意味はわからない。読む前はファンタジーものに手を出したのかと思ったけど、(多分)そんなことはなくいつもの高野節。(例えばルフィってキチガイだよねというぐらいの意味での)普通の人しか出てこなく、心地よい程度に都合のいい人々が軽妙な会話を繰り広げ、お話がほんのちょっとだけ動く。

今作がちょっとだけ違うかなと思ったのは、割とすっきりするところがある。いつもはどうしようもないことはどうしようもないし笑っとけ笑っとけみたいに流すところかなーと。

初の続き物ということでこれからも楽しみ。とにかくこれまではこの人たちをもっと見ていたいのにーってのばっかだったから。 

13月のゆうれい  1 (フィールコミックスswing)

13月のゆうれい 1 (フィールコミックスswing)

 

 

かげきしょうじょ!(!!)/斉木久美子

すごい作品に出会えた。 久しぶりにどっぱまり。ヅカ(的な世界)のスターを目指す少女たちのお話。

表紙で気になったのだけど、これがジャケ詐欺でなく、中までしっかりこのクオリティ。ヅカ(的な世界)の話なので、基本全員痩身の美少女という描き分けの難しい世界なのだけど、それを見事に成し遂げている素晴らしい画力。みんなかわいくてみんないい。

お話の組み立ても大変に上手で、ストレスとその開放のバランスがいいので、読んでいて気持ちいい。例えば、ある少女は人間嫌いなのだけど、それには誰しも納得の理由がある。そして、その回想シーンは結構えげつない。理由がわかることはすっきりになるんだけど、掘り下げすぎると別な話になってしまうという、難しいミッションを軽くこなしているので、これはすごいなあと思った次第。そういうのが大筋とは別にいくつも走るので、未だに退屈知らず。

なにより上手だと思うのが天才描写。一応主人公であるところのさらさはご多分に漏れず、選抜の中に入ると落ちこぼれという体なのだけど、輝く資質を見せないと話にならないので、これが随所にある。その全てがなんというかズカ(的な世界)においては間接的で、出自によるところなんだけど、これは読んでのお楽しみ。とにかく上手いの一言。

なお、一応タイトルが1,2巻から変わっているけど、ジャンプ改でやっていたものが、廃刊に伴ってメロディに移っているだけなので、特に途切れておらず、続き物と考えていいです。ただ、一応読み手の質が変わるだろうから、不安もないわけではないかな。 

 

かげきしょうじょ!! 1 (花とゆめCOMICS)

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