高橋徹也 New Album Release Tour Final 「The Endless Summer 2015」 at 下北沢CLUB Que 12/4

リリースツアーというところに申し訳ないけれど、そのアルバムは買っていないし、というかそもそも何も持っていない。友人が前々から激推ししてて、オススメ曲を焼いてくれたのを聴いてみたら確かによかったので、ではせっかくだからと来てみた次第。

まず、歌が圧倒的に上手い。音源で聴いていた通りで、一瞬リップシンクを疑ったほど。よく、フェイクを入れまくることで歌の上手さをアピールする歌い手がいるけれども、正直あまり好きじゃない。大概の場合曲の良さを損なうから。玉置浩二とか吉田美和とか。その点、高橋さんは曲の良さを素直に出してて、また、出せることがすごいのだと知らしめてくれた。

そして、演奏、特にベースがクソ上手い。鹿島達也氏。フレージングのセンスもグリッサンドを効果的に使うフィンガリングもトーンコントロールもなにもかもが完璧。えげつないグルーヴ。他のメンバーが悪いということは全くないのだけど、ここまでのベース弾かれると、こういう歌モノではなく、内橋和久みたいなタメ線のプレイヤーとのバトルっぽいライブも観てみたいと思わされる。

その内橋和久との共通点として、この日唯一の不満を書くと、衣装があまりにも普通のおじさんの普段着過ぎ。主役の高橋さんと、ドラム(タバコジュースの人とのこと)はいいんだけど、他がちょっと、それでステージに上るのは、ってレベル。

音楽聴きに行ってるんだからと思われるかもしれないし、この規模で衣装をいうのはって向きもあるだろうけど、例えばミッシェルがこんなカッコでやってたら売れてたかね。小箱から脱出できなかった可能性すらあるんじゃないかしら。

規模の大小を問わず、ショーである以上、見た目はすごく大事だと思う。そこに力を入れることで逃さない客もいるのではないかと考えると非常にもったいない。この演奏、安スーツでも揃えたらカッコいいよきっと。