人間交差点 2016 5/15
Creepy Nuts
このために朝からお台場へ。宇多さんがラジオで言っていた通り、同じような人が沢山いて初手から結構な入り&盛り上がり。
20分という短い時間でみんなちがって、合法的、トレンチコートマフィア、そして聖徳太子フリースタイルと求められるものはきちん出してきた。持ち弾自体そんなもんなんだから100点でしょう。1MCにありがちな声の薄さを松永がだいぶ補っていたのも良かった。Dさんがこの前にライブを観て、おれら(ライムス)負けてるぞって言ったらしいのだけど、それはさすがにないとしても、今の子にとってのライムスなのではとは思う。
ちなみにRが聖徳太子やるのと同じぐらいの尺、松永にもスクラッチショータイムがあった。かっこよろしい。これだけ皿回すの上手くて、服は洒落てるし、顔も結構しゅっとしてるし、代官山でレギュラーのパーティー持ってたっていうし、クリーピーの音源ももちろんそうだけど、ライムスに提出を求められるぐらいのトラックメイカーなのに26歳童貞って、お前むしろモテない要素ないだろ。どれだけ闇深いんだよ。ボスもびっくりだよ。
SUPER SONIC
ごめんなさい。おれタローダメなんです。歌い上げるタイプのラッパー。
RIP SLYME
ここから本番で40分。いうても40分。短いよなーと思ったけど、その分、よくいえば遊び、悪く言えば自己満足の選曲が減る。メモってないので怪しい記憶頼みだけど、楽園ベイベー、ファンタスティックのスーパーキラーチューンをかましてるし、JOINTも多分人気曲。プラスおそらく気候を鑑みての熱帯夜。まあ、文句なし。ひとつだけよくわからないのが、Watch outをやったんだけど、これR25で1曲しか持ち時間ないのにやった曲なんだよね。この日もこの短い時間につっこんでくる。リップとしては取り立てて言うほどの曲じゃないと思うんだけど、彼らのとってはなにか特別なのかしらね。あのフリがやりたいだけなんじゃないか疑惑も。
三浦大知
曲名などは記憶しておりません。歌もダンスも素晴らしく、No limitが聴けたのも嬉しいけど、特別好むタイプのアクトではなく。
KOHH
ルックスはすごくいいと思います。が、音楽、というかトラックが好きじゃないです。ので、ラップ自体の評価も難しく。
あとでりょーじくんが言ってたけど、SUさんはKOHHに恋してるそうです。
OZROSAURUS
ある意味本日一番のお目当て。その週のフリースタイルダンジョンでOGのライブが流れて、これは生で観なければと急いでチケットを取った次第。
そのOG、その前の曼荼羅といった、現編成での曲はまあいいです。期待通りカッコよかった。問題なのは、この編成になったというニュースに接したときに一番懸念した、好きだった過去曲が姿を変えたり消してしまうんじゃないかということ。これは杞憂でした。多分彼ら自身もそういう懸念は理解しているのだと思う。AREA、WHOOOといった、特に古い、しかし圧倒的な人気曲をこの編成でかましてくれたのだけど、バンドは単純にプラスアルファでした。少しも元のカッコよさを損なっていない。いやー、いいもの観た。これはバンド好きの人にも響くだろと思った直後、サマソニ出演が発表された。相変わらず呼び屋としてだけはセンスがいい。
MONGOL800
本日一番の何故?枠。Rのモンゴル800っていうワードを含む、とびきりのフリースタイルで呼び込み。
ここ、基本ヒップホップのフェスなのに、なにこの通りっぷり、人気。小さな恋の歌で、キヨサクが思い切ってソロ明けを全部客に振ったら会場大合唱。いや、ホントすごいよ。しびれた。カッコいい。
流行りか景気か能力かなんか知らんけど、こういう、ジャンルを問わずみんなが歌える曲っていまかなり少ないよね。
LECCA
ごめんなさい。レゲエもあまり得意じゃないんです。でもSky is the limitが聴けたのは大きいかな。
さかいゆう
多分3回目なんだけど、毎度毎度、最初あーソウルとかだなーとちょっと眉間にシワが寄るのだけど、あ、これは好きだなって曲がちょいちょいあって、終わる頃には結構満足してる。いい加減CDを買って普通にファンになるべきなのかもしれない。ジャスミンって曲がよかった。
サイプレス上野とロベルト吉野
ここも時間が少ないからか、通りのいい曲+ライムス(宇多丸)ゲストのお家芸。サ上もロ吉もステージングが上手いよね。とりあえず呼んどけ感ある。
一点かなり不思議だったのが、オープニングSEがBatteryだったんだよね。KOHHも物販のTシャツがメイデンで、君らメタラーなの?
ゴスペラーズ
それなりに楽しみにしてたけど、ライムスでいい場所取りたいので少し離れて。
ここも短い時間で、しかもちょっとアウェイの現場だからかこれなら知ってるだろセット。とりあえずおれは永遠にと、どうせやってくれるだろうのポーカーフェイスが聴ければそれで満足だったんだけど、振り付けとか楽しかったし、ファイルレコード所属直前の昔話からのランナウェイとかも嬉しかった。
爽やかに流したけど、ポーカーフェイス、ついに聴けたって感じですげえ感動してたんですよ実は。ずっと歌ってた。
RHYMESTER
トリ。いい意味で相変わらず特別いうこともなく、ただ、持ち時間は他と変わらないはずだったのに、1時間やったね。そうこなくちゃね。
ゲストはPUNPEEでPARKと、さかいゆうがコラボ曲とアマチュアのセッション。
そして、最後、新曲!!スタイルウォー。ビートはワタ坊。すげえカッコいい。曲もカッコいいけど、フリースタイルバトルの盛り上がりの中、自分たちの立ち位置を高らかに宣言するような曲。無視も迎合もしない。これがライムスターである。
フェスとしての評価
何度も書いたけど、40分ていう、最初短いと思った持ち時間は実は結構絶妙。セットがいい感じになるし、ちょっとだけ食い足りないぐらいってのも悪くない。あえて絡みのあるメンツを集めたんだろうけど、レアなライムスゲスト曲もたくさん聞けて大満足。
会場はアスファルトなので、季節もあって暑いのだけど、何箇所も日除けテントや休憩所があって、地獄感はなく、これは大変素晴らしい。
飲食も不足なく、ライムスメンバーがそれぞれプロデュースしたという、特別メニューも楽しかった。ちなみにDさんがビールにコーヒーリキュールとオレンジピールだったかな?のカクテル。宇多さんがデリーに可能な限り近づけたというドライカレー。JINさんがベーコン、唐揚げ、ビーフそれぞれ×2の串。全部堪能しました。
割と近いということもあって、これは多分来年も行くね。初年行かなかったのも後悔しているよ。
ちはやふる 下の句(ネタバレかもしれないことも書くけどそんなに気にしなくても)
上の句が気に入ったので、初日に観てまいりました。
その上の句については以前書いた通り。
前提として、日本映画流行りの、前後半制についてはよく思っていません。そして、これでもやっぱりそのよくないところがばっちり出てしまったと思います。
スタッフが同じなのだから当然ともいえるのだけど、引き続きちゃんとしてます。致命的といえるような欠点はない。しかし、上の句から通算すると4時間にもなる長尺なので、同じことをやっていたのでは飽きるのです。例えば絶賛されてたマッドマックスでも、あれが更に2時間続くと考えてください。さすがにあの作劇法では無理があるでしょう?それをやってしまっている。ちゃんとおもしろい!っていう、ちょっと失礼な驚きも、キャストの再現度も、原作の再構成のうまさについても、すべてもう知っていることであり、むしろ今度はそれらがハードルの高さとして立ちふさがります。その点で、今作は、単独としたら観られるものでしょうけど、少々厳しいです。
引き続き機能したものもあります。肉まん君、矢本悠馬のケレン味です。数少ない原作から味付けを変えているポイントなので、その点だけでもこの飽きる問題に対しては有効なのだけど、やっぱりここは矢本悠馬のもつ空気でしょう。これがなんとか興味を繋いでくれる。そして、繋いでくれた場を締める大きな存在として、今作最大のポイントである、松岡茉優の詩暢ちゃんが登場。
これはもうナッシンバット完璧です。スチルの時点で見せていた説得力をさらに上書きする怪演。可愛く、美しく、強く、そしてあたまおかしい。ルックスもさることながら、セリフ回し、かるたの取り方、いずれも文句なし。出てきた時点で画面とお話が同時に動く。場内で一番笑いが揃ったところも彼女の力でした。正直下の句は蛇足だと思うのだけど、やらなければこの詩暢ちゃんが観られなかったわけなので、かなりの痛し痒し。
一本の映画としてはオススメできるものではないけれど、上の句を観て、もっとこのキャラたちを観ていたいと思った方にはちゃんと応えているものだと思うし、矢本、松岡のおかげでそれだけではないものになったとはいえます。
以下、少々ネタバレともいえる、脚本、演出のダメ出しです。原作にあるから、という答えのものもあるかもしれないけれど、あくまで一本の映画として。
新にかるたをやめさせたくないというのはわかります。だけど、それとクイーンに個人で勝つってこと、どれだけ関係あります?少なくともおれにはまったく何を言っているのかわかりませんでした。もちろん、とりあえずはそれでもいいんです。それなりの理由であったり、無茶苦茶であったことがあとで明らかになったりすればいいんですから、手はいくらでもあります。そして、この映画では後者寄りのやり方を選んでいます。ただ、それが間違いだ!ごめん!ってなるロジックがまったくわかりませんでした。どう間違えていたのかわからないし、なぜそれが間違いだと認識したのかもわかりません。何故わからなくなってしまったのかというと、千早の出稽古先の北央で、太一に諭されるシークエンスがあるからです。その前から太一が千早の暴走に気づいていて、苦言を呈している描写があります。そして、その極めつけともいえるのがそのシークエンスで、あそこで千早が折れたなら、暴走の理由がただの純粋な意味の分からない勘違いで、それを太一のおかげで気づけた、ということがいえます。しかし、千早はそこで拒絶します。するとどうなるか。ただの勘違いではなく、視聴者や太一の考えの及ばなかったもっと深い理由であるか、もしくは千早にとって太一が重要な存在ではない、もしくは両方という見え方になる。で、少し話が進んで、勘違いは意味の分からないまま、須藤の語る、伝統の話で打ち砕かれます。えええ!?より直接的なチームメイトの話を、幼なじみであり、主将、現役の理解者である太一の言葉は響かなくて、いろんな意味で他人の言葉は聞くの!?なんで?そしてなんでそれが新がかるたをやめることの解決になるの?君の悩みってなんだったの?とわけがわかりません。でたらめだというよりは、わかるように作劇されていない、ということです。
また、それに関係するのだけど、この映画前後半通して、原作よりもチーム感に重きを置いているように感じます。で、この下の句でも最終的には個人戦であっても、いや、だからこそ絆みたいな落とし所になっている。それはいいです。ただ、これを言うのに、二本柱になっていて、ひとつはこの千早の、新にかるたを続けてもらいたい話。もうひとつが、太一の、もう一皮むけない話。で、前者はギリいいとして、後者の解決として、新の言う、一番楽しかったときをイメージするというのが出てきて、この二つを新をキーマンにして結びつけています。これがまずい。君ら(太一、千早)の一番楽しかったときってのは、幼少期ということでいいんですか?いま、一緒に戦ってくれている肉まん君、机君、かなちゃんではないんですね?太一君、あなたは今のチームを軽んじている千早を批判していますね?であるならば、ここで思い出すべきは初めて今のチームがまとまったときであるとか、もしくはそういう話とは関係しない、初めて札を取った喜び、とかではないですか?おかげでクライマックスで試合に出ていない3人が手を繋いで絆をアピールしているのが、少々空回りに感じました。君らはそうでも、どうもこの二人はより大事なものがあるみたいよ?みたいな見え方。しかも、その肝心のチームの戦いである団体戦は千早が参加してないわ、結果どうなったのかよくわからんわで、かなりおざなり。と思ってたら、個人戦こそ団体戦?ここに不整合を感じて気持ち悪いのです。
もう少し細かい話。参道の真ん中は神様の通り道という話。先生にそれを言われた直後にほぼノータイムで詩暢ちゃんが、それも割とさらっとそこを通ります。わかります。原作にあるのも知ってます。ただ、映画的にいうと、その間、演出の軽さのいずれも、ややダサく感じます。さらに割と直後に、会場入りする詩暢ちゃんが階段の真ん中を、ものすごくダサいカッコで通ります。ほぼ天丼です。伏線まいて直後のその短時間に2回?って思いました。個人的にはダサいカッコだからこそ、それでも何故かにじみ出る凄みみたいなのフィーチャーで、後者の一回にした方がよかったのではないかと思います。もしくは、もうちょっと間をあけるか。
最後に、これは結局の話前後半通してのことにもなるのだけど、上の句と比べると、下の句の話の落とし所は曖昧です。前述のように、絆の説得力がないことが一番大きいのだけど、前後半っていう設計の難しさです。上の句がこけたら下の句はもっとひどいことになるので、必然的により力をいれないといけないのは上の句です。そのために上の句で、後では使えないエピソードを沢山捨てています。例えば襷の件とか、先生が徐々に理解を示し、決定的に味方になる件とかすべて下の句ではいまさらです。ちょうどよく配分したら両方よくなるかもしれないけど、これは仕方のないこと。だからいい映画にしたかったら前後半やるなとしかいえません。
さらに、続編決定とは。耳を、目を疑う光景It's OKです。原作でも(おそらくはこのマンガの肝であった)群像劇的なステージは終わり、おそらくもう締めにかかって、今度こそ千早がクイーンに挑む件に絞られます。ギミックとして使えそうなのも名人周防のところだけで、それも詩暢ちゃんほどまでに美味しいキャラではありません(ヤロウだから)。それでも監督の手腕や、役者陣のがんばりを見るに、期待できないこともない。ないけれど、それを聞いたときの率直な感情は、嫌悪です。
繰り返します。キャラクター、原作再現ものとして大変優れていて、素晴らしき詩暢ちゃんも出てくるし、その意味では観て損はありません。しかし、お話としては残念ながら蛇足です。上の句で十分まとまっていたものを尻切れトンボにしてしまいました。
IRON MAIDEN The Book of Souls World Tour 2016 両国国技館 4/21
2006年は金もなかったし、もうひとつ気分でなかったのでスルーしたのだけど、2008年は出遅れて取れず、2011年はチケットあったのに震災で流れ、ようやく待ちに待った初のメイデン。升席14kというかなりのお値段で、5年前のAC/DCがアリーナスタンディングが12kだったことを考えるといかがなものかと思っていたのだけど、キャパが大違い。約10kの両国国技館をステージで半分潰す5k~6kで、自家用ジャンボでのりつけ、巨大演出もやるスタジアムバンドを観られるという贅沢。これなら十分納得。
とりあえずバンドが出てきただけで泣けた。生きてる!動いてる!
ブルースのお歌がもうむちゃくちゃ上手い。ぱっと聴き上手く聞こえないタイプだと思うんだけど、声量も音程も文句なし。しかもパフォーマーとしてちょう優秀で、動きまくる煽りまくる。特にお猿さんパフォーマンスは本当に微笑ましくて、ブルースもお客さんも笑顔でうきゃうきゃ。アートワークも含め、本来強面の音楽であるのに、この楽しさ。でも決してリスペクトを失わない絶妙のライン。ホントわかってるよなーと感動。
そして御大スティーヴ・ハリス。この方の存在が今のメタルの立場を確立したといっても過言ではない。というのはもちろんこのバンドを興し、その中で素晴らしい曲をたくさん書いてきたというのもあるけれど、なによりベース人口への貢献。
やっぱりメイデン聴いて真っ先にやりたくなるのってベースだと思うんですよ。どんなにボーカルや曲調が変わろうとも、これぞIRON MAIDENであるという確固たる音像があって、それはこのバキバキと3連を刻むベースサウンド。どんなギターヒーローやボーカルがいたって、ドラムとベースがいなきゃ世に出ることは難しく、そのためにはキッズが憧れるヒーローってものが欠かせないのだけど、ドラムはともかくベースはそれが極端に少ない。80年代までにいたのって、強いて言ってギーザーバトラー、クリフバートンぐらいではなかろうか(ビリーシーンはメタルではないし、また文脈が違うのでここでは除外)。それ以外は、プレイヤーの力量問題もさることながら、とにかく聞こえないミックスが主流だった。これはつまり、バンドの中における序列みたいなものが大きく影響していたのではないかと。例えば、メタリカがジャスティスで極端にベースの音量を落としたのが大きなその証左のひとつと言える。その意味でスティーヴは最強だった。彼がいなかったらメタルのベース人口はどれだけだっただろうか。
技量的なことをいっても、メタルという音楽は殆どの場合ベースがピックを使ってギターと同じラインを弾くので、言ってしまえば、ベースの弾けないギタリストはいない、ということになる(逆は言えない)。しかしスティーヴハリスのベースはそうではない。そもそも指弾きであり、しかも前述のあのバキバキとした音をコントロールし、出し続けるってのはベースだけの技術であり、多分たとえインギー様でもかなりの練習なしにはできない。そして、これはその前述を覆すようだけど、ギターとのユニゾンフレーズが多いのに、それを難なくこなしてしまう。”The Trooper”なんかが顕著だけど、ギタリストは試しにあれを指でやってみてほしい。ピックならまあなんとかできるものが、左も含めて全然できない、なんてことになりませんか?(できちゃう人もいるでしょうけど)つまり、メタルギタリストはベースも弾けちゃうっていうのは、基本的なリフの話であって、メイデンには当てはまらない。なぜなら、メイデンの曲はギターで作ったリフにベースが合わせるのではなく、ベースが先にあるから。すげえ弾けるスティーヴを基準にすべてが構成されるから。
とまあ、長々書きましたが、そういうようなことを短い時間で確信させてくれる、スティーヴハリスでした。メタルベースの神様でした。
そして、期待に応えてくれた演出。巨大エディー、中型(3mぐらい。これが動き回るのが一番すごいと思った)エディー、悪魔像、曲ごとに変わるバック(布)、炎ともうサービス精神全開。明らかにスタジアム級用のそれで、このキャパに持ってきてくれたってのは本当にありがたく、チケット代も納得という理由のひとつ。
ということで、じゃあ満足かというと、正直なところセットリストにはがっかりも。先に書いてしまうと”Aces High”がなかった。次に楽しみにしてた”2 Minutes To Midnight”もなかった。これは痛い。どちらかが締めにあれば大満足という印象になったと思う。終わりよければすべてよし。それが”Wasted Years”ってちょっとアレでしょ。悪くもないけど締めじゃない。で、締めがいまいちだったことでがっかりっていう印象になるのは、その他の部分での満足度の低さ。や、わかってるんです。これがThe Book of Soulsのツアーで、それがもう一つ好きじゃないおれがそう感じるだろうなということは。しかしそれにしても、最新アルバム+クラシックっていう構成であるなら、誰もがやって欲しいと思うような曲はできるだけ入れてほしいし、そうでないなら。お?それやんの?っていう嬉しい驚きのひとつやふたつは入れて欲しかった。例えば”Be Quick Or Be Dead”ぐらいかしら。
”Be Quick Or Be Dead”って挙げたのにはもう一つ理由があって、トリプルギターってどんなもんかと思っていたのだけど、バッキングはもう全然わからなくて、ソロでだけ個人の味が出るという感じ。で、エイドリアン、デイヴ、ヤニックの順に多く、これがちょっとおもしろいのだけど、技術的には逆に感じられた。その多分一番うまいヤニックは2,3曲しかソロ弾いてなかったと思う。可哀相。だから、加入当時の、主役だった頃の曲をもう一つぐらい、と思ったのです。
で、メイデンって基本ツアー中にセットいじらないバンドだから、事前にわかってたってことなんだろうけど、割と多くのお客さんが”Wasted Years”が終わったらさくっと帰るって、ちょっと寂しくありませんかね。素晴らしいパフォーマンスだからあとちょっとでいいからっていうアンコール本来の意義を問いたくなりましたね。ごくまれにだけど、他のバンドで武道館レベルでもガチのアンコールやってくれたことありますよ。
ということで、食い足りないので、次を待ちます。そのときは”Aces High”、お願いしますね。
- If Eternity Should Fail
- Speed of Light
- Children of the Damned
- Tears of a Clown
- The Red and the Black
- The Trooper
- Powerslave
- Death or Glory
- The Book of Souls
- Hallowed Be Thy Name
- Fear of the Dark
- Iron Maiden
en - The Number of the Beast
- Blood Brothers
- Wasted Years
Kindle Paperwhite
以前こんな記事を書きました。
大雑把にいうと、mp3プレイヤーみたいに共通のフォーマットをいろんな提供者、端末で扱うっていうところまで待ちたいという話だったんだけど、まだまだ先の話だろうなということと、とりあえずの興味というか、さわりもせずにあんまり遅れるのも嫌だなというところ、あと、プライム入ったら安かったので、このぐらいならはずしても経験、勉強代でいいかと買ってみました。
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とりあえず結論を書いておくと、これなら買って、状況が変わって手放すことになってもまあいいか、という意味でオススメできます。
無料コンテンツ
マンガを読む人であれば、しょっちゅう期間限定で配ってる、大体1~3巻の無料コミックが大きいです。常にある感じなので、ときどきチェックして、軽くでも興味のあるものをとりあえず入れておけば、ちょっとした時間の暇つぶしに事欠きません。気になって続きをお金出して買うこともあるし、損得のバランスはまあいいのではないでしょうかね。
1冊大雑把に500円ぐらいとして、20冊も読めば元が取れる計算。もちろん、タダだから読むんであって、そのまんま計算するわけにもいかないけど、おもしろそうだとお金出して買うものだって普通に当たり外れはあるのだから、あんまり厳密に考えないで。
コミックでなくても、青空文庫系の無料小説でおもしろいのが沢山あります。
あと、ときどきまとめ買いとかで、1冊10円とか50円で買えることもあります。おれは半年ぐらい前に貞本エヴァをまとめ買いで700円ぐらいで買ったと思います。まだ読んでないけど、突如現れた巨大な暇の際に火を噴くことでしょう。
大きさ、軽さが適度
最初開けたときは、あれ?って思ったぐらい小さく感じますが、すぐ慣れるし、慣れたらちょうどいいぐらいです。読むには大きい方がいいし、持ち運びには小さい方がいいわけで、バランス考えるとこの辺がベストでしょう。
ここで行儀の悪い話ではあるけれど、無視もできないのが、片手で読めるというところ。飯屋で定食食べながらでも、テーブルを大きくとるわけでなく、目を離して見えないわけでもない大きさは絶妙。読んだらちょいっとスワイプしてまた食べる、ってのが可能。まあ、これはあんまりやりませんけど、一分一秒早く続きが知りたいときには、まあ。
スマホとの比較
kindleを使いたいだけなら、無料アプリでいけますが、いろいろと人によりけりな問題があります。
まず、バッテリー。がっつり読もうと思うと、日常使う他の機能との併用で、ちょっと許容範囲を超えてバッテリーを食い、いざというときに困るかもしれません。そして、Paperwhiteはいいすぎれば殆どバッテリーを食いません。通勤レベルなら一週間は余裕で充電なしでいける。これは暇つぶしの確保という点からはとても大きい。ツイッターなんかで食ってた暇つぶし用の電力がこれで節約できるので、その点からもオススメかもしれません。
次に容量。これこそ人によりけりだけど、読むかわからないものでもとりあえず入れておけることがメリットなので、音楽や写真との取り合いになり、おれの場合はちょっと無理です。あと、プライムに入っていることが前提で書いているので、amazon videoの問題があります。これをスマホで楽しもうと思うなら、併存はちょっと難しいかと。
まあ、kindle端末ならいくらでもいけるかというとそうでもなく、マンガ、小説などごっちゃで、70冊ぐらいが目安かと。読んだ端から端末から消していくので、そんなに困ることはないと思います。
最後に読みやすさ。画面の大きさももちろんあるけど、基本テカテカ光って、輝度の高いスマホに比べて5倍は読みやすく感じます。そうだろうなとは思っていたけど、その予想以上に目の疲れがない。ベッドで寝る前、明かりを消してからなんて用途の場合、明らかにいいです。これは見比べたけど、普通のkindleより断然Paperwhiteです。
安いコンテンツが増えてきているように感じる
たとえば、伊坂幸太郎のサブマリンが出ていることに書店で気づいて買おうと思ったのだけど、一応調べたらkindle版は2割引でした。昔伊坂はなんでも買ってとっておいたのだけど、今は場所がなく、読んだら売るっていうスタイルになっているので、その買い取り額はその2割ぐらいだろうし、売る手間は省けるし、一応残るわけだから、そのぐらいの作家ならこれはいいかなと思います。
これ、逆に言うと自分にとって重要と思われるものは買わないということにもなります。読む権利を買っているわけで、(わからないけど)なにかあったら吹っ飛ぶし、将来的にこのプラットフォームを諦めるとなったら買い直しになります。もったいない。
その他
操作感はちょっとだけ不満。iPhoneの気持ちよさには到底及ばない。画面遷移もぼやーっと変わる感じで、めくるっていうイメージではない。これ、boyageならいいのかもしれないし、ページめくりがスワイプだけでなく、ボタンでもいけるってのは気になる人にはよさそう。ただ、多分これだけの違いであれだけ値段が離れると正直理解できない。全然これでいい。
キャンペーン情報つき
これを受け入れるだけで2000円も安くなるのにそうしない意味がわからないです。全然邪魔じゃないし、場合によっては教えてくれてありがとうってなもんすら。どうもスリープからの回復にワンアクション多くなることを邪魔に思う人がいるみたいだけど、同意しかねます。そもそもカバーをつけるのが基本だと思うので、それ開ければスワイプするだけで、iPhoneとかと変わらない、ていうか認証がない分良くも悪くも早いぐらい。
3Gはいるかいらないか
おそらくここは皆さん悩まれるところだと思います。が、3Gは要らないと言い切ります。もちろんあったらあった方が便利ではあるけれど、これをつけると今現在で5200円の違いがあります。これはとても大きい。そして、何が決定的って、ちょっとkindleのページ見たらおわかりいただけると思いますが、3Gで落とせない本はちょっと無視できないほど多いのです。駅やコンビニでwi-fiが使えるケースは増えていると思うので、その差額がこれってのはもったいなく感じます。
ということで、もう一回貼りますが、Paperwhiteのキャンペーンつき、3Gなし、がオススメです。多分時代が変わるからそう長くは使わないと思うけど、そのときはそのときを割り切れる値段で、それに見合った程度のメリットはあります。
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あと、画面剥き出しで、この見え方、さわり心地が肝なのでフィルムを貼るのも抵抗があり、ケースは必須です。なんでもいいけど、本体を安くあげたのだから、ここで奮発するのもアホらしく、悩んだらこれにしておけば、とりあえずおれはまったく不満がないのでいいと思います。
最後に、これちょっと時間かかってる記事なんですけど、その間に熊本で大きな地震がありました。そこで、とりあえず東京都民に限った話で申し訳ないけど、こういうのを入れておくのはいいと思います。前述の通りバッテリーをあまり食わずに、暗いところでも読めるのはいざというときに役立つのではないでしょうか。
そんなとこで。
ちはやふる 上の句
まず、広瀬すずという女優について、パーソナリティ的にはよく思っていない。やっぱりあの手の裏方軽視の発言をテレビでしちゃうというのは、愛されるキャラとはいえないし、それを隠さ(せ)ないあたり頭というか要領もあまりよくない。そして、顔はとても可愛いと思うけど、好みというわけではなく、つまり、目玉であろう主演女優は観ることにした理由には一切関係ない。
ただ、マンガはいいお話だと思うし、宣伝から見える再現度みたいなものにも期待がもてる。そして、なにより評判がとてもいい。ということで観てきました。
結論からいうとかなり最高に近いです。まず原作から離れて、つまり知らなくても楽しめるものになっているかというと、知っているおれには完全な判断は難しいのだけど、できていると思う。2時間で起承転結にまとめられているし、画もきれい。キャラクターもよく動いていて、ジュブナイルとして一級。
次に原作再現度という意味で、いくつかのエピソードの勘所をつかんで、それを上手いこと一つのシークエンスにまとめ上げているから、あの話は省いちゃダメでしょ、みたいなのがあまりない。というかおれにはないのだけど、読み直したらそれなりに省いてはいるはず。でも、気にならないならいい。
こういう企画で、ともすると陥りがちなのは、よくできてるんだけどフックがない、という罠。そこは二つのポイントで回避できていると思う。
まず、第一に肉まん君。ここだけ原作と変えている。実は机君も違うのだけど、物語上の機能は大きく変わらないのに対し、肉まん君は殆ど別キャラ。デブも押さないし、軽いし、なにより強いキャラとして描かれている。そしてこれを演じる矢本雄馬がいい。ときどきその軽さでもって場(というか視聴者)をざわつかせる。存在がいい意味で浮いているのだ。それは、他のよくできた部分によって、長引くことなくさーっと消えるのだけど、確かにいまちょっと心が動いたな、という印象が残る。
もう一つが、これは原作読んでないとまったくダメなのだけど、その肉まん、机以外の異常な再現度。須藤もおおって思ったけど、ヒョロはもうずるいだろあんなん。ヒョロじゃん。そんな三次元いるのかよ。できれば、事前に確認しないで観ることをオススメ。出てきた瞬間で笑えるから。下の句の予告でも、松岡茉優がもう間違いないであろう事を見せているのでここは引き続き楽しみ。
これは、いい原作と、話題のスターを丁寧な脚本演出で損なうことなくまとめあげ、その中でちょっとくすぐりを入れることで、再現芸術だけに終わらないという、現時点でこれ以上は考えられない理想型だと思います。
『描く!』 マンガ展
行ったの随分前で、ものすごく今更なんだけど。
大まかに分けると、ふたつゾーンがあります。一つは戦後パイオニアの、もう一つはそれ以降の方の作品となっており、それ以降の方は、なんと、撮影可。正直、一つ目のゾーンは意義はあるのだけど、前菜という感じで、点数も少ない。手塚、赤塚といったパイオニアたちの初期活動の紹介で、幼少期のノート落書きなど、おもしろくもあるけれど、ここはさっと流します。
さいとう・たかを
ゴルゴ13がもちろんメインにはなるけれど、無用ノ介なども少数ながら。ここで一番印象深いのは、マンガというより、デザイナーとしてのセンス。服の部分を全てベタで塗りつぶし、ポケットなどの要素を一切描かなかったり、それを白背景の左隅にだけ描いて余白を大きくとることでかえって際立たせるなど、扉絵のセンスが抜群。
竹宮恵子
花の24年組代表。もちろん想像されるような綺麗な絵こそ見どころだけど、興味深いのは、少女漫画っていうフォームが出来上がる瞬間を切り取れているように思えるところ。まったく同じ話であるここのつの友情が、完全なる手塚フォロワーであるCOM版と、自己を確立しつつある週刊少女コミック版とで並べてあるので是非注目していただきたい。
陸奥A子
正直なところ、ふーん、陸奥A子ねえぐらいに特に思うところもなかったのだけど、実のところ個人的に一番見てよかったと思うのはこれ。本当に美麗で、24年組に隠れてもうひとつ評価不足と感じるのだけど、少女漫画ってものの、少女ってところにフォーカスして、基礎を成した功績はこちらの方が大きいのではないかと思うぐらい。
わたせせいぞうなんかよりずっと上手く、ああいうものを描いて女王になれたのではないかと思うけど、それほど興味がなかったのか、漫画家ですっていうプライドがあったのか。
ここでの田中圭一による、陸奥氏の均一な線っていう分析はとても興味深く、比較対象として山本直樹を挙げているのはああ!と感心した。
諸星大二郎
えぐいの担当。まったく似たもののない、特異点としての諸星大二郎を紹介する手段として、ヒトニグサをそのまんま全部展示してある。この思い切りの良さもこのマンガ展の評価したいところ。宮﨑駿への影響など、ここでも田中圭一の解説は鋭い。
島本和彦
ここでぐっと現代的に。基本このマンガ展は、田中圭一と、おそらく伊藤剛による解説とともに作品を眺めることで気づきを得られるのが一番特徴的なところだと思うのだけど、ここで島本和彦というのはどういうことか。もちろん優れた作家であるけれど、今やそれ以上に観察眼や分析で名を成している人だ。それを更に田中圭一が分析する。ぶっちゃけてしまうと絵の革命性や技巧的に見るべきところは他に比べると少ないのだけど、ただ燃えペンの原稿を見ているだけでいろいろ考えてしまう。
平野耕太
現代の、現役バリバリ最前線の化物。点数も多い原画の数々はもうため息もの。一瞬で読み飛ばされる1枚にこれほどまでの力を注ぐのかと畏怖すら。前に書いた陸奥A子の美麗さには大きなわかりやすい意味があるというか、ストーリーがスローで、その美しさを堪能することが容易なのだけど、ヒラコーさんの場合はもうガンガングイグイ読み進めるタイプだから、このイカレタ描き込みは一見殆ど無駄なのです。でも、もちろんムダなどではなく、それらは潜在意識に怨念のような形で刷り込まれる。
でも、せっかくの機会だからよく見てください。ちょっと夢に見るほどすごいですよ。
あずまきよひこ
ここでそろそろとばかりにデジタル登場。原画とデジタル出力が並ぶので、移行期なんだなということがわかります。
淡い作風の中に、緻密な計算、それに基づく描き直しがたくさんあって、ヒラコーさんほどではないながらに強いこだわりを感じるけれど、これ、連載から直してるのってそれなりに多くの人が知ってることだし、ネット時代だから展示ならではのレアさっていうと、デジタルが増えるこれは、悪いということではもちろんないけれど、残念。
ここでは参考資料にしたようなぬいぐるみ(本物の声の出るジュラルミン!)なども展示されてますのでそれは楽しいですよ。
PEACH-PIT
最初ラインナップを見たときに一番興味がなかったのがここで、実際、今でもあまり変わらないのだけど、最後にこれを見たことで、展示に一本筋が通ったように思う。揶揄したいわけではないのだけど、他の怨念塗り込めたような人々に比べると、大分ライトだし、オタクがオタクのために描いたようなものだなあと感じる。こういう作家は増えていて、確かにそれを説明するにはPEACH-PITは妥当。
ということで締めますが、折にふれて書いたように、素晴らしいのは原画はもちろんのこととして、キュレーションと解説です。いろんなことが色んな角度から解説されていて、その横にそのものがあるのだから目からうろこが落ちまくる。いろいろ美術館行ってるけど、こんなにおもしろい解説はちょっと記憶にないです。
書くのが遅くなって、もう高崎でやるのは期間がなく、どうかとも思ったのだけど、どうも次に川崎でもあるようなので、是非行かれることをオススメしたくまとまり切っていないけれども上げました。
ただ、川崎はおそらく東京圏の人も沢山来られるので、高崎ほど楽しめるかというと少々疑問も。東京圏でも東や北の方など、行ける方は高崎オススメしますよ。とてもいい建物だったし。高崎は今週末まで!
あ、そうそう。カタログにはその解説が全部載っているので、絶対に買っておいた方がいいです。ものすごく良い資料です。まともに出版すべきだと思うんだけど、どうなのかしらね。
友だちのためだけのフリースタイルダンジョン入口
フリースタイルダンジョンにちょっと興味をもってくれた友だちのために、さくっと観られるよう動画を3本選び、ちょっと解説もつけました。識者からしたらここはもっと深いみたいなことはあるかもしれないけど、そういう目的なのでご容赦を。
挑戦者:CHICO CARLITO
まず対漢。一本目のビートはSOUL SCREAMの”緑の森 feat,YOYO-C”でそんなに人気曲でもないから特に使いやすい文脈もない、と思う。
「58」って言ってるのはSHUREのど定番マイクのこと。どうでもいいけどラッパーじゃないおれも宅録用に一本持ってる。そのぐらい定番。だから、三本目でチコが「飛ばしに来てる58 主はこの瞬間 ちゃんと目繋がってる」って言ったところの「主は」は「SHURE」じゃないの?と疑っているけど、どこかで字幕おこしは本人確認するって読んだ気もするので、じゃあダブルミーニングってことで。
二本目。晋平太も言っているようにトラックがNasってUSラッパーの”Nas Is Like”。だから審査でそこに触れるなら「ライク」、まで踏めるのにもったいないかもなーとってところかなーちょっと思った。
R戦についてはクリティカルっていうほどの差はないので、他の多くのバトルみたいに客の歓声なら普通に6:4ぐらいの割れになったのではないかと思うけど、どっちも甲乙つけがたいところにチコが詰まって、そうでなくても漢戦でもそれ詰まってね?ってのがあったので、そこをRにずばっと突っ込まれたので、決めなきゃいけないならおれもそこをとってRにしてると思う。
まったく試合には関係ないけど、この流れでこのライブはないわー。ラップ聴くおれでもちょっと引いている、ってことはお伝えしたく。
挑戦者:焚巻
多分これが一番観られてるやつだけど、時間があればこの一個前から観ることをオススメ。
一本目。このビートの”証言”って言う曲はそこにいるZEEBRAも含めて当時のオールスターでやったような曲で、所謂クラシック中のクラシック。その歌い出しが「証言1」なので、それをそのまんまいうのは特別おもしろくもないけど当然に盛り上がるので先攻ならやらない手はない。ただ、後でも述べるけど、今の日本語ラップの歴史の重要な位置を占める曲なので、そういう文脈からすると当時5歳の焚巻と、既にラップをしていた般若では意味合いが変わるというか、普通にやったら般若有利。般若はこの曲もあって当時イケイケだったZEEBRAとYOU THE ROCK★にケンカ売り気味に絡んで名を挙げたって背景もあるし、なんの文脈もない焚巻には少々酷かなと。
二本目。”I REP”は書いてある通りKREVAが入ってる曲で、般若といえばKREVAdisっていうぐらいアホほどdisってきてるのでここはどんな感じなのかしらね。DABO、ANARCHYとは仲いいと思うし。とはいえ、これも”証言”ほどではないけど、近い世代のスターが一緒にやったっていう歴史的な曲ではある。ここで般若が「感謝」ってワード出してくるのはちと微妙っちゃあ微妙。一回ならあえて、なのかとも思うけど、二回目もあるから、多分天然なのでしょう。天然で許されるのが般若はずるい。
三本目。”Street Dreams”。ジブさんのなかでも屈指の人気曲。日本語ラップってものが嘲笑の対象だったような時代から仲間たちとがんばってここまできたぜっていう、歴史総括みたいな歌詞。サビが「俺がNo.1ヒップホップドリーム 不可能を可能にした日本人」なので、般若がこれを締めに使ってる。
さすがにどうでもいいけど、このトラックは、漢が決勝で般若を倒して優勝したB-BOY PARK2002のとき後ろで音出してたSOUL SCREAMのDJセロリがつくったもの。
ってことで、3本とも晋平太、ERONE、390のラッパー3人にしてみると、節目節目でぐっときちゃうような選曲で、嫌が応にも「そのとき般若は」みたいなこと連想しやすく、もうちっと文脈の少ないビートも選ばないと不公平かなーとは思った。そういう意図でなく、初めてのラスボスなんだからキラーチューンで盛り上げようってことだと思うけど。
挑戦者:DOTAMA
一本だけ観るならこれがオススメ。
サ上とのDOTAMAの一本目、6:17あたりの「この血が騒ぎ 待つ 世紀末の以降」ってのは、この曲のトラックであるRHYMESTERの”耳ヲ貸スベキ”の宇多丸の歌い出し「血が騒ぎだすこの世紀末 暇なやつらは神の裁き待つ」をサンプリングしていて、トラックはそのときまでわからないということと、それをそのまんま言うのはまだできるとして、パンチライン(オチ)として使えるよう改変しているのが即興と考えると素晴らしいスキル。
あと、同じく一本目の最後の「ダメなラッパーは肉だ」ってのもブッダブランドのNIPPSのちょう有名なパンチライン。体型disから自然に肉の話に流れてそれで締めるのもかなりすごい。
ACEもかなりキレてたので、これにしたけど、やっぱりR-指定との因縁対決は外せないので、時間のあるときに#18もどうぞ。
こんなとこで。
楽天カード入会特典ポイントの注意点
これは、私が2015年の11月に、8000円相当の入会特典ポイントに釣られて楽天カードを作ったけど、結果ポイントがもらえなかった、正確にいうともらったけど使えなかったという話です。
それなりの懸念はあったので、軽く調べはしたけれど、特別問題になってるようでもなかったので、大丈夫だろうと高をくくっていた結果なので、今後同じことが減るよう、残しておきたいと思いました。
前段
まず、頭出しとして、楽天のキャンペーンはわかりにくいというような噂も聞いていたので、申し込みさえすればそれで黙っていてももらえる、とまでは思っていませんでした。なので、それなりにはしっかり記載に目を通したつもりでした。
もうひとつ、私はかつてそれなりの大きさの企業のwebサービスの製作、運用に従事していた経験があります。そこでは文言の甘さ一つでクレームが入り、返金になることも珍しくはありませんでしたので、こういう問題についてのリテラシーもそれなりにはあるつもりでいました。そこは信用問題なので、わかりにくい、誤解を招くというのはもうアウトという世界でした。今から思えば、それ以上に大きい企業がやっているのだから、いうても不誠実なことはしないだろうという性善説によってしまったのがいけませんでした。
少し話はそれるかもしれませんので次のセンテンスまで飛ばしていただいて問題ありませんが、単純に返金と言っても、例えばたった108円を返すというだけのことが、どれだけのことか、イメージしたことがないという方もおられると思いますので、ざっくり書きます。まずクレームの電話を受けます。この段階ではいはいと受け付けていたら塵も積もってしまうので、本当にこちらのミスか、オペレーターがよく話を聴きます(メールかもしれませんが時間がかかるのは同じです)。相手にもよりますが、この時点で30分以上かかることがあり、仮に時給1000円のアルバイトだとしても、事後処理まで含めて1時間、1000円ぐらいのコストが発生します。その後、こちらが完全に悪いとしても、それをオペレーターやそのSVレベルで判断、返金決定とはできませんので、担当社員に上げます。その社員のコストを仮に時給3000円とします。担当社員からユーザーに折り返しをするかもしれませんので、あくまでスムーズに運んだ場合です。それが要返金の判断を下し、上長の決済を取るまでやはりどんなに短くても30分、1500円。もちろん素通りに近かったとしても、その上長の稼働もここでかかります。さて、それで終わりかというと、まだ返金処理があります。システム上で取り消せる段階ならまだよいですが、もう引き落とし処理まで済んでいた場合、ユーザーにその分の返金をするという対応になるのでもう一手間かかります。会計処理ですので、会計担当者の決済も必要になります。途中から計算やめちゃってるけど、最低でも1万円ぐらいは楽にかかるでしょう。あくまでざっくりですので、上長が認めたがらないためにそれを説得するために担当社員が資料作りしたり、オペレーターに粘れと指示するケースもあると考えられ、もっともっとかさむかもしれません。これがたった一人のクレームがあっただけでです。更に、返金をしたとしても、108円のために何十分も要するのはユーザーもです。返してもらってトントンなどではありません。不満を感じることでしょう。なんならブログやツイッターに上げるかもしれず、そのマイナスイメージの金銭換算はいかほどになるでしょうか。
ということで、手続きの煩雑な大きな会社ほど、クレーム防止策にはうるさいはずですが、さて、楽天はどうでしょうか。とりあえず本体は東証一部上場企業です。
申し込み時点
キャプなど取っていませんでしたので、イメージ検索で見つけた近い期間のバナーを載せます。
この時点ではとりあえずカードを作れば8000ポイントもらえるんだという印象を受けると思います。ページに進んでもその印象は変わりませんが、いきなり8000ポイントがもらえるのではなく、とりあえず2000ポイント。追って6000ポイントといういうような段階があり、6000ポイント獲得のためには発行されたカードの利用実績が必要だということがわかります。
申し込み直後
カードが発行されると、2000ポイントはもらえます。が、前後関係は記憶が曖昧ですが、そのためにキャンペーンのエントリーが必要になります(これはバナーにも書いてありますが、いうてもエントリーボタンを押すだけです)。まずここで疑問なのですが、ポイントが欲しくて申し込んでいる、そういう導線を描いているのだから、それが要らないという人はいるのでしょうか?まあいいです。
申し込み後約1ヵ月
なかなか残りの6000ポイントが貰えません。何かまだ逃したことがあるのかと楽天ページだけでなく、ブログ記事などもチェックしますが、ぱっとは見つかりません。楽天カードの利用実績が必要なことはわかっていましたので、とりあえずひとつ買い物はしてあります。
申し込み後約2ヵ月
まだ貰えません。というか、もう軽く忘れています。あ、そういえばあれどうなったかしらとふと思い出してチェックしてみた結果、まだ、という程度です。
申し込み後約3ヵ月
結論をいうと、この辺りで付与が行われますが、申し込みから時間が経ちすぎてさすがにもうほぼ完全に忘れています。あるブログで楽天の記事が出ていて、たまたまそれを読んで思い出したのです。
それはまあいいです。よくもないのですが、ちゃんともらえたのであれば、嘘やごまかしはなかったんだとなんとか納得もできます。
しかし、付与を知ったページに驚きの事実が記載されています。キャプチャ貼ります。
付与から約10日後に失効させているのです。3ヵ月待たせて、いつの間にか付与したものをたったの10日で。
前述のとおり、大手ほどクレーム対応のコストは大きく、6000円相当の問題を軽視するとはとても思えません。どこかには記載があったのだと信じたいところです。が、そういう問題があると認識している運用経験者である自分が、見逃すぐらいにはわかりにくいということは言えると思います。知識経験の問題だけでなく、一ユーザーとして、懐疑の心を持ち、関連ブログをチェックするまでしたのですから、それでも見逃すほどの記載を、記載と呼べるのかというと疑問です。
百歩譲って、サイト上の話では見逃した方が悪いとしましょう。そういう使いにくいポイントであるということも、受け入れましょう。しかし私が楽天であれば、クレームを防ぐためにリマインドはします。具体的にはメールになるでしょう。さて、そこで過去メールを探ってみたところ、見つけられたもので関連するのは2/29、失効当日に、このキャンペーンの話というわけでもなく、失効するポイントがあるかもしれないので確認してねメールだけでした。まず、付与されたと認識していない者が、機械的なメールを受け取ったところで、実は付与されていて、それは期間限定しかも短期で、失効日はその日とわかれいうのは難しいのではないでしょうか。
もう百歩譲って、きちんとリマインダメールを何度も送っていたのにもかかわらず、私がそのメールを毎度ゴミ箱に移し、さらにご丁寧にゴミ箱から削除までしたという、自己責任だとしましょう。しかし、実感されている方も少なくないと思いますが、楽天は毎日アホほどメールを送ってきます。認識としてはスパムとあまり変わりません。一つ例に挙げますが、失効日同日に送られてきたメールに「<再送>【楽天リサーチ】アンケートのお願い」という物がありました。何が再送なのか知りませんが、アンケートなど暇で答えたければ答えるというだけのことだから、どうでもいいです。読みません。そんなもんはリマインドするのかというのもあるし、そのほぼスパムで他のメールの重要性を落としているのもアホらしい話です。
まとめ
2015年末の段階の話ではありますが、楽天カードの入会特典ポイントをもらい、利用するためには、まず、申し込み後、忘れずキャンペーンにエントリーする。そのカードで最低1回の買い物をする。全てのポイントが付与されるのには3ヵ月近くかかる上、たったの10日で失効、しかもその通知は期待できないので、念のためポイントが付与されていないかをときどき確認する、といったことが必要になります。逆に言えばこれだけ気をつければ大丈夫なはずですが、3ヵ月憶えておくのはなかなか大変なので、カレンダーの記録やアプリでのリマインダを設定しておいた方がいいでしょう。
私の認識では、という頼りない話にはなりますが、このぐらい大きな会社の大きなキャンペーンであるならば、ど頭に、「約3ヶ月後に、10日ほどの短期で失効しますが6000円相当のポイントを付与します」と大きく明記すべきでだと思います(本来であればテレビCMの段階でも)。「そのためには更にキャンペーンのエントリーが必要ですのでお見逃しのないよう」という文言も加えた方がいいでしょう。そして、付与の際には【重要】を加えた、リマインダメールを何度か送った方がいいでしょう。
というのは、こういうキャンペーンを打つからには、基本的には数千円相当のポイントを付与してでもいつかはペイするという長期的なスパンの話だと思います。なので、しっかりとキャンペーン内容を理解、信用してもらうことはとても重要です。理解していても申し込んだと思いますし、その後わざわざ解約するということはしないでしょう。しかし、今はポイントを使いきった後の解約を心に決めています。個人情報を預けるに値する相手ではないと不信感をいだいたからです。いうても楽天側も稼働はかかっているし、2000ポイントは付与しているのだから丸損なはずですが、それは誰得なのでしょうか?
もし、スタンスとして、でかい餌はまくけど、説明をわかりにくくすることで恩恵を享受するユーザの割合は低くなる、というところまで企画段階で盛り込んでいたとしたら、それは糾弾されるべき悪手だと思います。
さすがにそれはないと信じます。なので、これはバッシングではなく、これから申し込む人はこういうことがあるので、きちんと認識して、きちんとポイントを貰って使いましょう。楽天側はこれだけのネガティブな面があるのだから、告知はきちんとした方がよいのではないでしょうかという意見と捉えてもらえれば幸いです。
ちなみに、問い合わせも行いましたが、ポイント付与日と利用期間が短い旨は新規入会ページにあったとのことです。キャプチャ取っていませんでしたし、取ってあったとしてもいうからにはどこかには書いてあったのでしょうから、ごねるところでもないので、そうですか、で終わります。
ガールズ&パンツァー 4DX劇場版(もともとネタバレ配慮してないけどもう完全にしない)
最高だった。(おそらく)匂い以外の全エフェクトを駆使してのアミューズメント体験。もはやそのための映画だとしか思えない。
プロットは全く評価できないという感想は変わらないのだけど、いびきかいて寝てるやつすらいたあの中盤が休憩時間として機能するという、4DX限定のソリューション。マッドマックス4DXには楽しいけどちょう疲れて気持ち悪くすらなるという問題もあったのだけど、あれはその解消策だったのだ。
ホントお話はどうでもよく、こういうのカッコいいよね、楽しいよねっていう記号の盛り合わせなんだけど、見せ方が上手くていちいちひゃっはーって言いたくなるし、新しい記号も沢山作れていると思う。メカがカッコよく動けばそれだけで5億点という男の子(女性も含む)は逃さない方がいいです。
多分、4DX未体験の方は舐めてると思う。席が動くの?うざいだけじゃね?と。おれはそうだった。でも、そういう人が思っているよりはるかに高性能のマシンで、製作側もものすごく丁寧にチューニングしてる、本当に別な映画の楽しみ方といえるレベル。その現時点での最高(のひとつ)がこれ。
客電着いた瞬間お客さんが一斉にわーっと感想を喋り出すあの熱量、大変素晴らしく、もう観られないのが惜しい。いつまでやってくれるのかわからないし、それだけに土日の券は確保が大変だけど、悩むなら行っておいた方がいいですよ。
今回気になっちゃったこと。前回観たときの感想で、不平等な殲滅戦というのがシナリオ上いい手ではないてなことを書いたけど、チハタンが連れてきたのが多すぎるっていって16台だっけ?待機にさせてるのね。あれなんで?元々不平等上等でルール決められたんだから、こっちが多くなったら逆手に取ればいいだけじゃないかしら。
こんなタイトルで書き始めたけど別に内容に触れなかった。だってないんだもん。
THE MICETEETH/「COSMOS EP」リリース記念ワンマンライブ at 代官山UNIT 2/29
書くの忘れてていろいろ忘れちゃってるので、行ったという記録以上のものでもなく。
定時ダッシュでも開場15分遅れぐらい。いうても15分程度でもう整理番号関係なくなっている様子。あれーと中入ってみると、友だちが最前に。ちょっと申し訳ないかなーと思って合流しようとしたところ、何の問題もなくそこまで行けた。つまり、ガラガラ。
確かに平日月曜日ってのはその時間に入るのは難しいけれど、それにしたって。結局、6,7割ぐらいは入ったので、悲しい感じにはならなかったけど、解散ライブをここでやったときを考えると、あの人たちどこ行っちゃったんだろうという気持ちにはなる。
ライブは相変わらず良くて、この日は金澤君の真ん前だったのでドラム中心に観ていたのだけどホント気持ちいい。マイスティース以外のスカはもう全くといっていいほど聴かないのでジャンル丸ごとそういうもんだと言われたらそうですかと謝るしかないのだけど、三拍目を基本的にキックで作って、スネアはおかずのところだけにすることでより目立つダカドコツッタッタタタジャーン。
選曲的にもまあそれなりに新譜やりながらもいつも通りって感じ。曲のクオリティーにそんなばらつきがないので、どんなセットでもそれなりにカッコがつくのがマイスティース。今回で嬉しかったのは”霧の中”と”アイラブユーベイビー”かな。後者はもうとっくにいないイチエくんの曲なので、ありがたみが大きい。
しかし毎度書いてる気がするけど、ここまで才能があって、それを実現するメンバーがそろえられてるっていう奇跡なのに、なんでこんなに人気ないかねえ。
と思ったらJRの北海道新幹線のCM曲を書き下ろしで提供してるんだって。この日もやってくれた。こんなマイナーバンドとそんなメジャー仕事誰が結びつけるんだろう。ありたいけど調子に乗ってもっとがんばってください。
セットリストはおぼえていません。